国民生活金融公庫とは、国民生活向上に資するために比較的低利で融資を行う政府系の金融機関です。国民生活金融公庫の中心事業は、中小企業を対象にした普通貸付で、これは、「資本金1000万円以内、または従業員100名以内(商業・サービス業は50人以内)の中小企業者」のための事業資金融資制度のことです。
運転資金、設備資金の場合は上限4800万円、特定設備資金の場合は7200万円が貸付額の上限となっています。
国民生活金融公庫には非常に多くの融資制度が存在します。「業種」「創業前、創業年数」「年齢」「担保・保証人の有無」「自己資金の有無」などの要素により利用できる制度がそれぞれ異なります。それぞれの融資制度によっても、貸付の条件が異なってきます。
例えば、無担保・無保証人で貸付を行なう場合には国民生活金融公庫側のリスクは高くなりますので、金利が通常の融資よりも高くなります。なので融資制度を理解して、複数の融資制度に該当する方法を考えるのも得策です。
主な融資制度として、
『新規開業資金』 『普通貸付』 『新創業融資制度』 『一般貸付』 『女性、若者/シニア起業家資金』 『経営改善貸付』
などが挙げられます。
申請には、多くの書類提出が義務付けられています。しかし窓口の担当者の指導の下、きちんと準備をすれば決して難しいことではございません。申請にあたって必要なもの、予め準備しておいた方がものは以下の通りです。
国民生活金融公庫への融資申請においては下記の書類が必須となります。
・借入申込書 ・創業計画書 ・企業概要書
これらは国民生活金融公庫の方で雛形を準備しています。上記3点はあくまで原則ですので、その他必要となる書類もケースによって生じてきます。
国民生活金融公庫から融資がおりるまでの期間は、金額・事業内容など、場合によって大きく変わります。
基本的な大きな流れとして、
■国民生活金融公庫(国金)に融資申請書類を提出
↓ 約1週間
■面談日
(双方の都合により日程を決定)
↓
■場合により国民生活金融公庫の担当者が会社・店舗を訪問することもあります
↓ 数日後
■融資審査の合否が決定
↓ 約1週間
■融資実行
全ての手順が円滑に行われた場合、約1ヶ月で完了いたします。
国民生活金融公庫融資の魅力の一つは「金利」の安さです。金利は随時変更されますが、「固定」なのでその点も安心です。ですが、国民生活金融公庫で融資を受けた場合に、貸し手である国民生活金融公庫側のリスクの大きさで金利が変動するケースがあります。
たとえば、『新創業融資制度』のように、無担保・無保証人で貸し出す場合には国民生活金融公庫側のリスクが高まりまるので金利が「+1.2%」というように設定されます。
このような論理で国民生活金融公庫の金利は決まっていますが、いずれにしても国民生活金融公庫の金利は民間の金融機関に比べて「安め」になっていることは確かです。